計算問題タイプ
計算問題では、小テスト受験時にワイルドカード (例 {x} , {y}) を使用することで、ランダム数値と置換される数値問題の作成手段を提供します。
例えば、あなたの生徒に練習させるため、多数の「長方形の計算エリア」を持つ問題を作成したい場合、2つのワイルドカード (例 {base}, {height}) を持った問題を作成して、「正解の公式=」の入力フィールドに、{base} * {height} を入れることができます (* は、乗算記号です)。
正解の公式= {base}*{height}
学生がテストを受験する場合、Moodleは、{base} および {height} の値をランダムに選択して、正解の公式の結果をもとに、解答を評定します。
テストでは、極めて稀に、同じ値が2回使われることがあります。
これは本当に、あなたが必要とする問題タイプですか?
計算問題の主な目的は、異なる数値を持った複数バージョンの問題を作成することにあります。これは、あなたが答えの中に、少なくとも1つのワイルドカードを置く必要があることを意味します。
あなたがランダム要素を必要としない場合、代わりに数値問題タイプを使用してください。
ワイルドカードおよびデータセット
Moodleが学生に対して計算問題を提供する場合、ランダムに選択された値とワイルドカードが置換されます。しかし、これらの値は完全にランダムという訳ではありません - 正確にいえば、事前に定義された可能性のある「データセット」からランダムに選択されます。このことにより、あなたは、選択されるべき可能性のある値をコントロールすることができます - 例えば、現実的な値をランダムに提供する場合です。
データセットは、「プライベート」または「共有」にすることができます - プライベートデータセットは、1つの計算問題内の1つのワイルドカードに使用されます。共有データセットは、すべての計算問題内の1つのワイルドカードに使用されます。
問題設定
計算問題を作成 (または修正) するには、操作する必要のある、3つのページがあります。以下のインストラクションでは、少しずつ、あなたに操作方法を紹介します:
ページ 1. 計算問題を編集する
- 問題「カテゴリ」を選択してください。
- このカテゴリにある、すべての共有ワイルドカード一覧が表示されます。あなたがカテゴリを変更した場合、この一覧をリフレッシュするため、「カテゴリを更新する」ボタンをクリックしてください。まだ、共有ワイルドカードが登録されていないかもしれません - その場合、あなたは、必要であれば、後で共有ワイルドカードを作成することができます。
- 問題に説明的な「名称」を与えてください - これにより、あなたが問題バンクでこの問題を認識しやすくなります。
- 問題テキストを入力してください。このテキストは、あなたが学生に答えて欲しい問題にしてください。また、学生が計算により答えを求めるための、すべての情報を含む必要があります。そのため、問題テキストには、少なくとも、波括弧に囲まれた1つのワイルドカードを含む必要があります。例えば、あなたが学生にAおよびBを合算させたい場合、問題テキストは、次のようになります: "{A} + {B}の答えは?"
- あなたの問題にイメージを追加したい場合、表示するイメージを選択してください。学生には、問題テキストの直後、選択肢の前にイメージが表示されます。イメージの表示に関して、あなたがさらにコントロールしたい場合、HTMLエディタを使用して、問題テキストの上部にイメージを配置してください。
- 評点のデフォルト値を設定してください (例 この問題の最大点数)。
- ペナルティ要素を設定してください (詳細は、下記ペナルティ要素をご覧ください)。
- Moodle 1.7+以降、あなたが望む場合、一般的なフィードバックを追加することができます。これは、学生が問題に答えた後、表示されるテキストです。
- 次に、正解の公式を入力してください。この公式には、少なくとも、問題テキストに表示するためのワイルドカードを含む必要があります。詳細は、正解の公式をご覧ください。
- この問題の解答時、学生に与えるための評点を選択してください。この評点は、利用可能な合計点のパーセンテージです。例えば、あなたは、正解に100%、ほぼ正解に50%を与えることができます。答えの1つは、100%にする必要があります。
- あなたが解答に受け入れることのできる間違いの許容誤差を指定してください。許容誤差および許容誤差タイプ、両者の設定により、受け入れる評点の幅を決定することができます。例えば、許容誤差 = t、正解 = x、ユーザ解答と正解の差 = dx の場合、許容誤差タイプは、以下のようになります:
- 名義尺度- dx <= t の場合、正解と見做されます。
- 相対度数 - dx / x <= t の場合、正解と見做されます。
- 幾何平均値 - dx² / x² <= t² の場合、正解と見做されます。
- 次の2つの設定「正解の表示」および「フォーマット」では、答えの正確さを決定します。あなたが使用したい、小数点および有効数字を選択するため、これらの設定を使用してください。
- 答えの入力時、学生に表示されるフィードバックを追加してください。
- あなたは、好きなだけ多くの公式を設定することができます - さらに追加するには「さらに答え入力欄を追加する」ボタンをクリックしてください。
- あなたは、答えの単位を指定することもできます。例えば、あなたがここに単位「cm」、受け入れることのできる答えに「15」を指定した場合、「15cm」および「15」の両方とも正解とされます。あなたが1つ以上の単位を追加した場合、乗数を設定することができます。ですから、あなたの正解が、単位Wで5500の場合、単位kWに対して、乗数0.001を設定することができます。これは、解答「5500」、「5500W」または「5.5kW」すべてが正解とされることを意味します。許容誤差にも乗数が適用されることに留意してください。例えば、許容誤差100Wの場合、0.1kWも許容誤差となります。
- 最後です (!) 「次のページ」ボタンをクリックすることで、あなたが作成した内容を保存して、次に進みます。あなたが既存の問題を編集している場合、「次のページ (新しい問題)」ボタンをクリックすることで、既存の問題をベースにした全く新しい問題を作成することができます。
ペナルティ要素
「ペナルティ要素」は、小テストがアダプティブモードを使用している場合のみ、適用することができます - 例) 小テストの同一受験中でも複数回の問題受験を許可する場合。ペナルティ要素がゼロ以上の場合、学生は、それぞれの連続する受験で、指定された割合の「最大」評点を失うことになります。例えば、デフォルト問題評点が10、ペナルティ要素が0.2の場合、最初の受験以降、それぞれの連続した受験では、0.2 x 10 = 2点のペナルティを負うことになります。
ページ 2. データセット属性の選択
あなたが答えの公式で指定したワイルドカードには、関連付けられた、可能性のある一連の値を作成する必要があります - この値を「データセット」と呼びます。それぞれのワイルドカードで使用されるデータセットは、次のとおりです:
- プライベート 例) この小テストのみで使用されます。
- 共有 例) 同じカテゴリ内の計算問題で共有されます。
共有データセットを使用することで、あなたは、同様の多くの計算問題を作成する時間を節約することができます。
問題テキストの中にワイルドカードのような文字がある場合、しかし、それが答えの公式には表示されない場合、あなたは、ワイルドカードを意味するかどうか指定することができます。ワイルドカードの場合、プライベートまたは共有データセットの使用を選択することができます。
続けるには、あなたの希望するデータセットを選択した後、「次のページ」をクリックしてください。
ページ 3. データセットを編集する
私たちは、ワイルドカードが取得することのできる、可能性のある一連の値を作成する必要があります。警告 - このページは、少々分かりにくいと思います!
値を作成するには、2つの方法があります - あなたは、自分自身で値を追加することもできますし、Mooodleに作成してもらうこともできます。
あなた独自の値を追加/削除する
個々の値をリストに追加することは、難しくありません:
- それぞれのワイルドカードの「変数」フィールドに、あなたが希望する値を入力してください。
- 「追加」セクションにスクロールダウンして、「追加」ボタンをクリックしてください (アイテム数は、1のままにしてください)。
- 必要なだけ、上記の手順を繰り返してください (アイテムの最大数は、100です)。
リストから値を削除するには:
- 「削除」セクションにて、削除するアイテム数を選択してください。
- 「削除」ボタンをクリックしてください。
Moodleに値を作成される
- まず、「値域」フィールドから始めましょう。あなたが受け入れたい値の上限および下限を入力してください。
- 値の少数位を選択してください。
- 上限および下限間の分布を選択してください - 「一様分布」は、上下限間の値が同様に分布することを意味します。また、「対数一様分布」では、下限に近い値が多くなります。
- 「追加」セクションに移動して、「追加するアイテムを今から取得する」ボタンをクリックしてください。
- 追加ボタンの次のプルダウンメニューにて、あなたがリストに追加したいランダム値の数 (アイテム数) を選択することができます (あなたのリストに追加できるアイテム最大値は、100です)。
- 最後に、新しい値をリストに追加するには、「追加」ボタンをクリックしてください。
- メモ: Moodleが追加するアイテムをコントロールしたい場合、あなたが追加する前にプレビューとして仮取得することができます。「「追加するアイテム」を仮取得する」ボタンをクリックすることで、「追加するアイテム」セクションにMoodleが新しい値を生成します。あなたがそのアイテムを良いと思った場合、「追加」ボタンをクリックして、1つのアイテムを追加してください。値を変更したい場合、「「追加するアイテム」を仮取得する」ボタンを再度クリックして、新しい値を仮取得してください。
終わり
リストにアイテム (値) を追加したら、あなたの作業は完了です。あなたの希望により、複数の値を追加してください - 多くの値を追加することにより、学生に同じ値が繰り返し表示されないようになります。
リストから値を削除してしまった場合、あなたは、それらの値を戻すことができます。「次のアイテムの追加方法」オプションで「可能な場合、前の値を再利用する」を選択してください。あなたが次にアイテムを追加する場合、Moodleは、前に削除されたアイテムをデータセットからリストアします。
リストに対して値の追加が完了した場合、あなたは「変更を保存する」ボタンをクリックして、作業を終了することができます。
「データセットパラメータを更新する」ボタンは何をしますか?
私が言えることは、「追加するアイテムを仮取得する」ボタンと同じ機能です。例えば、このボタンにより、新しいセットの値が生成されて、「追加するアイテム」セクションに表示されます。しかし、このボタンは、便利な場所に配置されていませんので、恐らく無視するのがベストだと思われます。
正解の公式
公式内に「=」符号を入れないでください。
- 最近のバージョンの計算問題タイプでは、少なくとも100%正解の公式が1つある場合、1つ以上の正解の公式およびそれぞれの評点を設定することができます。
編集時に1つ以上の正解の公式を入力するフィールドがある場合、 あなたのサイトには、複数の正解の公式があることになります。
- 一般的に、これらの公式は、あなたが計算機を使うように記述します。例)
3 + 5 * sin(3/{x})
。明らかな例外は、x3 を{x}^3
のように入力できないことです。代わりに、pow(x, 3)
のように入力します。 - それぞれの関数および他の独立変数の記述場所は、丸括弧の中です。例えば、あなたが学生に、1つの角の正弦、および2つの角の倍数の余弦を計算させたい場合、次のように入力します:
sin({a}) + cos({b}*2)
. - 一般的に、少ないよりも、多くの丸括弧 (ブラケット) を持つ方が良いと考えられています。サーバには関係ありません。あなたが考えることを明確にするほど、恐らく複雑な公式となります。
- 黙示的な乗算はありません。あなた、つまり人間の編集者にとって、"5(23)"または"5x"は、完全に明白です。しかし、サーバが計算する場合、全く理解できません。ですから、乗算には常に"*"を使用してください。
- すべての数学関数では、その値を丸括弧で囲む必要があります。最初の箇条書きの正弦関数を例に挙げてみます。3 / x が丸括弧 (ブラケット) で囲まれていることに注意してください -- これは、サーバが適切に理解できるよう、丸括弧が使われています。丸括弧なしでは、サーバは、あなたが "(sin 3) / x" を伝えたいのか、"sin (3 / x)" を伝えたいのか理解することがでないため、公式すべてを拒否します。
利用可能な関数
計算問題では、単純な算術演算子以上のものを使用することができます。下記の関数は、バージョン1.5またはそれ以上で使用できます。
関数 | 説明 |
---|---|
abs | 絶対値 |
acos | 逆余弦 (Arc cosine) -- ラジアン!!! あなたが逆余弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
acosh | 双曲線逆余弦 (Inverse hyperbolic cosine) -- ラジアン!!! あなたが双曲線逆余弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
asin | 逆正弦 (Arc sine) -- ラジアン!!! あなたが逆正弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
asinh | 双曲線逆正弦 (Inverse hyperbolic sine) -- ラジアン!!! あなたが双曲線逆正弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
atan2 | 2つの変数の逆正接 (Arc tangent of two variables) -- (x, y) のように2つの変数を渡すことで、あなたは適切な象限に調整された atah(y/x) を取得します。 |
atan | 逆正接 (Arc tangent) -- ラジアン!!! あなたが逆正接を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
atanh | 双曲線逆正接 (Inverse hyperbolic tangent) |
bindec | 2進数から10進数 |
ceil | 分数を四捨五入する |
cos | 余弦 (Cosine) -- ラジアン!!! あなたが余弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
cosh | 双曲線余弦 (Hyperbolic cosine) -- ラジアン!!! あなたが双曲線余弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
decbin | 10進数から2進数 |
decoct | 10進数から8進数 |
deg2rad | 角度を同等のラジアンに変換します。 |
exp | eの累乗を計算します。 |
expm1 | exp(number) - 1 を返します。numberの値がゼロに近い場合でも正確に計算されます。 |
floor | 有理数の端数を切り捨てます。 |
fmod | 2つの数値の係数を浮動小数点で返します - 例) 最初の数値を2番目の数値で割った剰余。 |
is_finite | 値が有限の数値であるかどうか判定します。 |
is_infinite | 値が無限大であるかどうか判定します。 |
is_nan | 値が数字であるかどうか判定します。 |
log10 | 10を底とする対数を求めます。 |
log1p | log(1 + number) を返します。numberの値がゼロに近い場合でも正確に計算されます。 |
log | 自然対数 (ln) |
max | 最高値を探します。 |
min | 最低値を探します。 |
octdec | 8進数から10進数へ |
pi() | パイの値を取得します - Excelのように、この関数は引数を必要としません。 |
pow (numberToRaise, NumberRaisedTo) | 指数表現 |
rad2deg | ラジアンを同等の角度に変換します。 |
rand | ランダム整数を生成します。 |
round | 浮動少数を四捨五入します。 |
sin | 正弦 (sin) -- ラジアン!!! あなたが正弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
sinh | 双曲線正弦 (Hyperbolic sine) -- ラジアン!!! あなたが双曲線正弦を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
sqrt | 平方根 (Square root) |
tan | 正接 (Tangent) -- ラジアン!!! あなたが正接を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
tanh | 双曲線正接 (Hyperbolic tangent) -- ラジアン!!! あなたが双曲線正接を取得する前に、角度をラジアンに変換します。 |
定義済み定数
実際のところ、パラメータなしの関数 pi() 以外、許可された定義済み定数はありません。