アップグレード
このページではMoodleのアップグレードに関して詳細を説明します。処理概要に関してはアップグレード概要をご覧ください。
システム要件を確認する
アップグレード前、あなたのサーバがすべての 3.5 のシステム要件に合致するか「サイト管理 > サーバ > 動作環境」で確認してください。
サーバおよびクライアントの両ソフトウェア要件に関して、開発者ドキュメント内の リリースノート をご覧ください。
注意:
- Moodle 3.6またはそれ以降のバージョンからのみMoodle 3.5 にアップグレードできます。古いバージョンからアップグレードする場合、最初に3.6にアップグレードする必要があります。
アップグレード前に
あなたが希望どおりに動作するか確認するため、実運用サイトのコピーを使用したアップグレードテストをお勧めします。
あなたのサイトでのアップグレードキーの設定を考えてみてください。
インポートデータをバックアップする
すべてのアップグレードの前にバックアップすべき場所が3箇所あります:
- Moodleソフトウェア (例: すべてがserver/htdocs/moodleにある場合)
- Moodleアップロードファイル (例: server/moodledata)
- Moodleデータベース (例: PostgresまたはMySQLデータベースダンプ)
具体的な情報はサイトバックアップをご覧ください。
プラグインの更新を確認する
あなたが自動更新の適用を有効にしている場合、インストール済みプラグインをアップグレード中に自動更新できます。プラグインチェック画面で確認ボタンをクリックして利用可能な更新を確認してください。
あなたがプラグインを手動インストールした場合、 あなたのサイトにインストールしたプラグイン (テーマを含む) に利用可能な 3.5 バージョンがあるかどうか、Moodleプラグインディレクトリを確認しても良いでしょう。もし、該当するバージョンがある場合、プラグインパッケージをダウンロードしてください。次のステップではダウンロードおよび展開したファイルをあなたのMoodleコードの適切な場所にコピーしてください (詳細はプラグインのインストールをご覧ください)。
そして、プラグインのアップグレードはMoodleアップグレードの一部として処理されます。
古いプラグインがあなたのアップグレードを失敗させている場合、通常、Moodleからアンインストールするのではなく、プラグインコードを削除してください。これによりプラグインに関連するデータが削除されることはありません。
あなたのサイトをメンテナンスモードに切り替える
非管理ユーザのログインを防ぐため、あなたのサイトのアップグレード開始前にサイトをメンテナンスモードに切り替えてください。
新しいMoodleソフトウェアをインストールする
あなたはMoodle downloadsから最新のリリースをダウンロードできます。
標準インストールパッケージ
- あなたの古いMoodleソフトウェアプログラムファイルを別の場所に移動してください。古いファイルの上に新しいファイルを上書きしないでください。
- すべての新しいMoodleソフトウェアプログラムファイルがサーバ内の古いファイルが配置されていた場所に配置されるようアップグレードファイルを展開 (解凍) してください。
- あなたの古いconfig.phpファイルを新しいMoodleディレクトリに戻してください。
- 前述のとおり、あなたのサイトにプラグインをインストールした場合、今すぐ新しいコードツリー (Moodleディレクトリ構造) に追加してください。あなたの新しいバージョンのMoodleのために正しいバージョンを取得することが重要です。特に新しいバージョンのMoodleでコードを上書きしないこと、およびプラグインフォルダを正しいディレクトリ (現在のインストールと同じディレクトリ) に配置することに注意してください。
- あなたのmoodledataフォルダはMoodleコードフォルダとは別に配置する必要があり、そのような場合、何もする必要はありません。Moodle 3.0ではMoodledataフォルダがウェブアクセス可能なフォルダに配置されている場合、警告が表示されるため、はMoodledataフォルダをMoodleコードフォルダには配置しないでください。あなたのインストールを新しいサーバまたはサーバの新しい場所に移動する場合、移行ドキュメントに従ってください。
Linux
mv moodle moodle.backup tar xvzf moodle-latest-3.5.tgz
次にconfig.php、カスタムプラグインおよび作成している場合は.htaccessファイルをコピーしてください (最初にカスタムプラグインが新しいMoodleに適したバージョンであることを確認してください)。
cp moodle.backup/config.php moodle cp -pr moodle.backup/theme/mytheme moodle/theme/mytheme cp -pr moodle.backup/mod/mymod moodle/mod/mymod
あなたのウェブサーバでmoodle/config.php (および残りのソースコード) を読み取り専用にしないでください。最大限のセキュリティを確保するため、ファイルをサーバから書き込み可能な状態にしないでください。これはインターネットに公開されている「実運用」サーバでは特に重要です。
chown -R root:root moodle (Linux debian - またはmoodle専用のユーザを作成してください。ウェブサーバのユーザは使用しないでください。例: www-data) chmod -R 755 moodle
あなたがcronを使用する場合、cron.phpが実行可能であること、それから、正しいphpコマンドを使用することに注意してください:
chmod 740 admin/cli/cron.php (一部の設定では「chmod 750」または「chmod 755」コマンドを実行する必要があります)
必要であればcron.phpの最初の行をコピーしてください (「#!/usr/local/bin/php」または「#!/usr/local/bin/php5.3」のような行です。「<?php」のコピーは不要です) 単純なアップグレードの場合、cronで何かを変更する必要はないはずです。
Gitを使用する
あなたのMoodleを更新およびアップグレードのためにgit使用できます。詳細は管理者のためのGitをご覧ください。
コマンドラインアップグレード
Moodle 3.5 はLinuxサーバにおいてウェブブラウザ経由だけではなく、コマンドラインからのアップグレードもサポートします。特に大きな規模のサイトの場合、これは信頼できるアップグレード方法です。
アップグレードを終える
最後のステップではMoodleでアップグレード処理を開始してください。
処理前にあなたのサイトをメンテナンスモードに切り替えている場合、すぐに解除してください!
メンテナンスモードを解除するには「サイト管理 > 通知」に移動してください。
Moodleは自動的に新しいバージョンを検出して必要なすべてのSQLデータベースまたはファイルシステムのアップグレードを実行します。極めて稀ですが、Moodle自体にできないことがある場合、あなたが何をする必要があるのかメッセージが表示されます。
すべてを問題なく終えた (エラーメッセージがない) 場合、あなたは新しいバージョンのMoodleの新機能を楽しめます!
注意: あなたが複数のサーバを運用している場合、すべてのサーバでアップグレードを完了した後、手動ですべてのキャッシュを削除してください (「サイト管理 > 開発 > すべてのキャッシュを削除する」)。
致命的エラー: 最大実行時間の30秒を超過しました ...
あなたのサーバで主言語に英語以外を使用している場合、アップグレード時に 'Fatal error: Maximum execution time of 30 seconds exceeded' というエラーに遭遇する場合があります。あなたはphp.iniでmax_execution_time = 160を増やして、スクリプトの言語更新処理に十分な時間を確保できます。そうでない場合、アップグレード実行前にデフォルト言語を英語に切り替えた上でアップグレード完了後に元の言語に戻せます。詳細は次のフォーラムディスカッションをご覧ください: https://moodle.org/mod/forum/discuss.php?d=119598
アップグレード後
以前{{Note|IBigBlueButtonBNがインストールされていた場合、動画はバックグラウンドで非同期に処理されるため、データ移行はMoodleアップグレード完了後に開始されます。 これは大規模なデプロイメント (多くの動画がある場合) では処理に時間がかかるため (数時間を要する場合もあります)、動画がすぐに表示されない可能性があることを意味します。しかし、動画はまだ存在しています。}
あなたのMoodle 3.5 に影響を与える可能性のある問題
以下に項目を追加してください ...
新しいユーザツアー
Moodle 4.0には新機能を強調するための4つの新しいユーザツアーがあります。必要であれば、サイト管理 / アピアランス / ユーザツアーでこれらを無効にできます。
詳細はこちらもご覧ください (英語): upgrade_notes-labelled issues and ui_change-labelled issues
Moodle 3.5 の新しいプラグイン
BigBlueButton
注意: 記録を正常に動作させるため、Cronジョブを有効にしてください。 |
BigBlueButtonBNは10年以上にわたり提供されてきた非標準プラグインです。このプラグインはMoodleとBigBlueButtonサーバの相互運用を可能にます。Moodle 4.0ではコアプラグインとして含まれています。 詳細はBigBlueButton in Moodle 4.0をご覧ください。 Moodle 4.0にアップグレードする場合、2つの可能性があります。
BigBlueButtonBN未インストールの場合
プラグインがインストールされていない場合、以下、考慮すべき点があります。
- BigBlueButtonはデフォルトで無効にされています。管理者は「サイト管理 > プラグイン > 活動を管理する」で有効にした上でデータ処理契約に同意するボックスにチェックを入れる必要があります。
- BigBlueButtonは外部サービスです。このプラグインはいくつか制限のある無料階層型ホスティングであらかじめ設定されています。
BigBlueButtonBNインストール済みの場合
プラグインがすでにインストールおよび正しく設定されている場合、アップグレードは正常に完了するはずです。しかし、いくつかの考慮すべき点もあります。
- BigBlueButtonはデフォルトで無効にされている場合があります。この場合、管理者は「サイト管理 > プラグイン > 活動を管理する」で有効にしてデータ処理契約に同意するボックスにチェックを入れる必要があります。
- BigBlueButtonは外部サービスです。このプラグインは以前のFree Tier Hosting (https://test-install.blindsidenetworks.com/bigbluebutton/) が使用されていた場合のみ、BigBlueButtonの認証情報を変更します。そうでない場合、既存のサービスのままとなります。
一般的な検討事項
どのようなシナリオであっても、一般的に考慮すべきことは1点のみです。
BigBlueButtonはまだレコーディングのリポジトリですが現在メタデータはMoodleに保存されているため、BigBlueButton活動が表示されるたびにgetRecordingリクエストする代わりにビューは完全にMoodleデータで埋め尽くされます。これはコードをより効率的にする一方で、すべてのレコーディングがアップグレードの一部として処理される必要があることを意味します。
- レコーディングが正常に動作するためにはcronジョブを有効にする必要があります。
- レコーディングはバックグラウンドで非同期に処理されるため、データ移行はMoodleのアップグレード完了後に開始されます。これは大規模な展開 (多くのレコーディング) において、レコーディングが処理されて活動の一部として表示されるまで長時間時間 (数時間) を要する場合があることを意味します。
処理詳細はcronジョブのログで確認できます。
また、プラグインがアンインストール未了で既存のルームが存在する場合、レコーディングはまだ参照されていることを忘れないでください。すぐに表示されない場合でも、何も失われることはありません。必要なのは移行のみです。
Moodle 3.5 の新しいケイパビリティ
- mod/bigbluebuttonbn:addinstance
- mod/bigbluebuttonbn:addinstancewithmeeting
- mod/bigbluebuttonbn:addinstancewithrecording
- mod/bigbluebuttonbn:deleterecordings
- mod/bigbluebuttonbn:importrecordings
- mod/bigbluebuttonbn:join
- mod/bigbluebuttonbn:managerecordings
- mod/bigbluebuttonbn:protectrecordings
- mod/bigbluebuttonbn:publishrecordings
- mod/bigbluebuttonbn:unprotectrecordings
- mod/bigbluebuttonbn:unpublishrecordings
- mod/bigbluebuttonbn:view
- mod/quiz:emailnotifyattemptgraded
- moodle/question:commentall
- moodle/question:commentmine
- moodle/reportbuilder:edit
- moodle/reportbuilder:editall
- moodle/reportbuilder:scheduleviewas
- moodle/reportbuilder:view
- qbank/customfields:changelockedcustomfields
- qbank/customfields:configurecustomfields
- qbank/customfields:viewhiddencustomfields
Moodle 3.6, 3.7, 3.8, 3.9, 3.10および3.11での改善点
どのバージョンからアップグレードするかによって、各ドキュメントの「あなたのMoodleに影響を与える可能性のある問題」セクションを参照してください。
手順に関して質問がありますか?
moodle.orgのインストールおよびアップグレードヘルプフォーラム (英語)に投稿してください。